高配当株で構成するダウの犬投資法の成績は実際どうなのでしょうか?
米国株で行う2017年のダウの犬投資法の結果と2018年向けの銘柄を紹介します。
さらに、ダウの犬に対抗して我流ダウの犬といいますか私が選んだ高配当株 10個の2017年の結果と2018年向けの銘柄を紹介します。
この我流ダウの犬投資法は配当利回りだけでなく、PER,PSR, 我流の企業価値評価を組み合わせて総合的に判断しました。
2017年の投資成績は配当金込みで以下です。
- ダウの犬投資法
- 22.6%
- S&P500指数
- 18.4%
- ダウ平均
- 25.1%
- 我流ダウの犬
- 15.0%
ダウの犬、投資法とは
ダウの犬投資法は、ダウ平均の構成銘柄のうち配当利回りが最も高い10銘柄を12月31日に購入し、1年間保有。
翌年の、12月31日になったらその時点で配当利回りが最も高い10銘柄と入れ替えるというプロセスを繰り返す投資方法です。
配当利回りが高い銘柄というのは、たいてい株価が低迷していて大きな成長も望めず投資家に人気がありません。
その一方、企業が期待以上の業績を収めた時に株価は大きく上昇します。
安く買って高く売る。
ダウの犬投資法は配当を狙う投資方法ではなく、株価の上昇を狙う投資方法です。
2018年用ダウの犬銘柄と2017年の投資結果
ダウの犬投資の2018年用の銘柄と2017年の投資結果です。
2017年成績 | ダウの犬、 投資対象 |
会社名 | ティッカーシンボル | 業種 | 配当利回り 2017年12月末 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
2017年 | 2018年 | |||||
92% | 〇 | ボーイング | BA | 航空機 | 2.3% | |
73.2% | 〇 | キャタピラー | CAT | 建設機械 | 2.0% | |
2.5% | 〇 | 〇 | ベライゾン | VZ | 通信 | 4.5% |
△4.9% | 〇 | 〇 | IBM | IBM | ITサービス | 3.9% |
15.2% | 〇 | 〇 | ファイザー | PFE | 製薬 | 3.8% |
△4.1% | 〇 | 〇 | エクソン・モービル | XOM | エネルギー | 3.7% |
10% | 〇 | 〇 | シェブロン | CVX | エネルギー | 3.5% |
△1.3% | 〇 | 〇 | メルク | MRK | 製薬 | 3.4% |
14.0% | 〇 | 〇 | コカ・コーラ | KO | 飲料 | 3.2% |
29.4% | 〇 | 〇 | シスコシステムズ | CSCO | 通信 | 3.0% |
〇 | プロクター・アンド・ギャンブル | PG | 日用品 | 3.0% | ||
〇 | ゼネラル・エレクトリック | GE | 航空 防衛 | 2.8% |
我流、ダウの犬、投資対象株の条件
- 配当利回り 3%以上
- ダウ工業株30種もしくはS&P500指数の株なので安心
- 時価総額, 350億ドル以上:そう簡単につぶれないから安心
投資対象、高配当株から割安な株を探す
この高配当株に対し下記4指標を調べの割安感を〇 ; 2点、△ ; 1点、× ; 0点で評価。
総合得点の高いものから採用
- 過去5年平均値に対する現在の株価収益率(PER)
- S&P500の平均値に対する現在の株価収益率(PER)
- PSR ; 一株当たり売上
- MV/PV ; 市場価値(MV) を企業価値 (PV) (私の独自の算出値)で割った値
我流ダウの犬投資 2017年の結果と2018年用の投資対象
2017年12月30日時点です
配当と手数料込です
2017年成績 | 自己流ダウの犬、 投資対象 |
会社名 | ティッカーシンボル | 業種 | 配当利回り | 合計ポイント | 株価収益率(PER) | MV/PV | PSR | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年 | 2018年 | vs . 過去 5年平均 |
vs. S&P500 平均 |
||||||||
44.9% | 〇 | ウォルマート | WMT | 小売り | 2.1% | 対象外 | |||||
29.4% | 〇 | シスコシステムズ | CSCO | 通信機器 | 3.0% | 3 | × | 〇 | △ | X | |
△4.9% | 〇 | 〇 | IBM | IBM | ITサービス | 3.9% | 6 | △ | 〇 | 〇 | △ |
5.4% | 〇 | 〇 | フォード | F | 自動車 | 4.8% | 6 | △ | 〇 | △ | 〇 |
△10.1% | 〇 | 〇 | ターゲット・コーポレーション | TGT | 小売り | 3.8% | 6 | △ | 〇 | △ | 〇 |
28% | 〇 | 〇 | ダウ・デュポン | DWDP | 化学 | 2.1% | |||||
31.9% | 〇 | 〇 | リヨンデルバセル・ インダストリーズ |
LYB | 化学 | 3.3% | 5 | △ | 〇 | △ | △ |
2.5% | 〇 | 〇 | ベライゾン・ コミュニケーション |
VZ | 通信 | 4.5% | 5 | 〇 | 〇 | Out | △ |
5.0% | 〇 | 〇 | キンバリークラーク | KMB | 生活必需品 | 3.2% | 5 | 〇 | 〇 | × | △ |
17.7% | 〇 | 〇 | アムジェン | AMGN | バイオテクノロジー | 3.0% | 4 | △ | 〇 | △ | × |
〇 | プロクター・アンド・ギャンブル | PG | 日用品 | 3.0% | 5 | 〇 | 〇 | △ | × | ||
〇 | バレロ・エナジー | VLO | 石油精製 | 3.1% | 5 | × | 〇 | △ | 〇 |
2018年高配当株、我流ダウの犬投資対象株
私が割安と判断した上位10銘柄を選びました。
IBM
6ポイント
継続保有,保有期間は4年目に入ります。
2017年は△4.9%のリターンでいまいちでした、まだまだ割安と判断し継続保有としました。
IBMの人工知能ワトソンの将来性に特に期待していたわけではないですが、連日のように様々な企業がワトソンを使用するニュースを見ていると、期待せざるを得ません。
フォード(F)
6ポイント
継続保有 2年目。
配当利回りがなんとあのAT&Tに次いで高い 4.8%です
ターゲット・コーポレーション(TGT)
継続保有 2年目。
6ポイント
ウォルマートに次ぐ第2位の規模を誇るスーパーマーケットです。
2017年の前半で株価はマイナス30%くらいまで下落しましたが後半無事に持ち直してくれました。
ダウ・デュポン (DWDP)
継続保有,保有期間は4年目に入ります。
かつてのダウ・ケミカルとデュポンとの合併会社です。
2017年9月の経営統合から日が浅く、EPSとかがよくわからないので取りあえず継続保有しています。
2017年の投資成績も+28%
リヨンデルバセル・インダストリーズ (LYB)
5ポイント
3年目の保有に入ります。
2017年は31.9%の見事なリターンをもたらしてくれました。
化学製品を作ってる会社です。アメリカのこれからの好景気に連動し業績を伸ばしてくれると期待。
バセル社は世界最大のポリプロピレンの生産規模を誇り、ポリエチレンや触媒においても世界で主要な生産社の一つです。また、ポリプロピレンやポリエチレンの生産プロセスの開発やライセンスについても国際的なリーダーでもあります。バセル社は彼らのジョイントベンチャーを含めると、世界120ヶ国を超える国々において生産設備を保有しており、欧州・北米・アジア太平洋地域の研究開発活動においてもポリオレフィン産業の始まりまでさかのぼる技術的な実績を継承しています
ベライゾン・コミュニケーション(VZ)
アメリカの電気通信事業者です。
5ポイント
3年目の継続保有に入ります。
2017年は+2.5%のリターン。
キンバリークラーク(KMB)
5ポイント
2年目の継続保有になります。
2017年は+5.0%の投資成績。
生活必需品銘柄。
アムジェン(AMGN)
4ポイント
2年目の継続保有になります。
世界最大のバイオテクノロジーメーカーです。
2017年は一時期 30%近い含み利益がありました。
その後も、割と乱高下が激しかったですが17.7%のリターンに落ち着きました。
プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
5ポイント
新規購入銘柄です。
世界最大の一般消費財メーカー。
パンパースやファブリーズ、洗剤のJoy等たくさんの商品があります。
投資銘柄としては誰もが保有する大人気のバフェット銘柄です。
バレロ・エナジー(VLO)
5ポイント
新規購入銘柄です。
世界最大の石油精製業者。
従業員は10000人。
エタノールの生産においても第1人者でアメリカの中部に11の工場を持っています。
2018年の高配当株、我流ダウの犬投資対象から外れた株
2016年は私の自己流ダウの犬投資株として頑張ってくれましたが2017年は落選とした株たちです
ウォルマート(WMT)
2017年のリターンは44.9%。
あのアマゾンと同等のリターンでした。
配当利回りが3%以上の条件を満たせず、2018年の対象銘柄から外れました。
2年間の保有しました。
シスコシステムズ(CSCO)
ネットワークを扱う会社です。会社の電話はシスコシステムズ製でした。
3ポイント
2年間保有しました。
2017年のリターンは+29.4%。
割安感がなくなり他の銘柄と入れ替わりになりました。
最後に
株を評価するのに万能な指標はないと思います。
我流ダウの犬投資は株価収益率(PER)に重きを置いている評価方法ですが、2017年はS&P500指数に負けてしまいました。
2018年はどのようなパフォーマンスになるでしょうか?
コメント
ダウの犬投資法は歴史的に優秀な投資法と言われているのに
なぜあなたそこから手を加えて独自の採用をするのですか?
結果それがパフォーマンスの低下につながっているのにですよ。
他にもダウの投資法を(自分の想いをのせて)改悪して採用したブログを見ましたが
(ダウの犬から自分が買いたい銘柄を数個ピックアップしていました)
純粋なダウの犬に負けた人しか見ていません。
それが理解できませんし、自分を過大評価せず歴史になぞって
自分の感情を排除して機械的に実践されたほうがいいと思いますが。
あめーばさん
中々辛口なコメントありがとうございます。
自分の感情を排除して機械的に実践した方がいい。
投資成績を上げるためには、まさにアメーバさんの言うとおりだと思います。
只、それだとあまりおもしろくないので、手を加えています。
まあ結果は御覧の通りですが。